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Cajuína : Caetano Veloso


 メロディー、声の運びが気に入り、この一つ前に上げたAve Mariaの次に繰り返し歌って覚えた曲でしたが、短く、口ずさみやすいながら、短すぎて歌詞の意味が分からなかったため、ずっと取っておきました。どの言葉も口に馴染んでいて口ずさんだ回数はもっとも多く、初めて聴いた時からこれまで忘れることはなかったので、昨日、ふと思い立ってグーグル翻訳で理解できるいくつかの言語に訳し、それらをつき合わせると、やっと自分なりに納得のゆく日本語にできました。
 カエターノはいろんな機会にこれを歌っており、アルバムによって印象が違います。ほとんどがメロディーもヘロヘロのとぼけた雰囲気なので、そっちを先に聞いていたら、気に入らなかったでしょう。最初に聞いたこのアルバムのバージョンだけが、キリッとしていてそこが気に入りました。イタリア人の聴衆を前に映画監督フェデリコ・フェリーニを追悼する ライブだったからでしょうか。




Cajuína(カシューの樹)

Existirmos: a que será que se destina?
わたしたちは存在している。それは何のため?
Pois quando tu me deste a rosa pequenina
と言うのは、あなたがわたしに小さなバラをくれた時
Vi que és um homem lindo e que se acaso a sina
あなたがいい男だと分かったし、
Do menino infeliz não se nos ilumina
不幸な男の子の運命を知ると、わたしたちの心は明るくならず
Tampouco turva-se a lágrima nordestina
北東部*で流された涙も霞んで見えたりりしないと分かったから。
Apenas a matéria vida era tão fina
ただ命あるものはとても美しかった
E éramos olharmo-nos intacta retina
だからわたしたちは見つめていた。お互いの傷一つ無い目の奥
*
A cajuína cristalina em Teresina
テレジーナにある水晶のように輝くカシュー
の樹*


*「北東部」:皇帝のいたブラジル帝国が軍事クーデターによって倒され、その後変遷を経て現在の民主的な国になり、亡命した皇帝の子孫も「皇帝継承権保有者」として居住し、「共和制」を支持する人たちの政治運動も行われているそうです。若い頃、軍事政権下でカエターノはロンドンへ亡命していましたが、人種問題、領土問題が根にある紛争がポルトガルの植民地時代、ブラジル帝国の時代からあるようで、「北東部」はこれだけで 紛争の歴史を暗示しているのでしょう。
*「カシューの樹」:現在よく食べられるカシューナッツはこれになる実ですが、そもそもゴムが採れる樹で、これが自生していたアマゾン奥地にアメリカの「ゴールドラッシュ」のように多くの入植者が入り込み、生ゴム生産の巨大な利権を奪い合う紛争が、隣国のボリビアとだけでなく、ブラジルの領土になってからもあったそうです。
*「目の奥」: retinaは直訳なら「網膜」ですが、この単語は他の曲でも使われています。他のミュージシャンも使いやすいのかどうかは知りませんが、直訳の日本語では違和感があるので、こう訳しておきます。
*「テレジーナ」: 地名にあるのですが、「テレサ」という人名をもとに作られているので、歴史を暗示しているのかもしれません。機会があれば、調べてみます。


Sete mil vezes : Caetano Veloso



 このアルバムのSonhos(夢)という曲はこのブログの最初期に上げていますが、この曲はその頃まだYouTubeに出ていなかったため、長く待ち続けていました。若いCaetano のつぶやくような声は聴いて歌う練習をするにはちょうどよく、以後口ずさむ歌の定番です。



Sete mil vezes(七千回)


Sete mil vezes eu tornaria a viver assim
七千回僕は同じ生き方にもどる
Sempre contigo transando sob as estrelas
いつも君とともに星の下に腰を落ち着け
Sempre cantando a música doce
いつも甘い歌を歌いながら
Que o amor pedir pra eu cantar
愛が求めるから、僕は歌う
Noite feliz, todas as coisas são belas
幸せな夜、すべてが美しい
Sete mil vezes, e em cada uma outra vez querer
七千回、一回終わるともう一回愛する
Sete mil outras em progressão infinita
七千回、その度に無限に進む
Quando uma hora é grande e bonita
一時がすばらしく、美しいものであるなら
Assim quer se multiplicar
やはりどんどん増えて欲しい
Quer habitar todos os cantos do ser
人生のすべての歌の中に暮らしたい
Quarto crescente pra sempre um constante quando
三日月はいつまでも変わらない
Eternamente o presente você me dando
永遠にあなたが僕に贈り物をくれるなら
Sete mil vidas, sete milhões e ainda um pouco mais
七千の命、七百万の命、まだそれ以上の命
 É o que eu desejo e o que deseja esta noite
それが僕の望むもの、この夜が望むもの
Noite de calma e vento, momento
静かな夜と風、
De preces e de carnavais
祈りとカーニヴァルの時間
Noite de amor, noite de fogo e de paz
愛の夜、炎と安らぎの夜


Ave Maria : Caetano Veloso

 イタリアで行ったフェリーニを追悼するライブO Omaggio a Federico E Giulietta (2001)』で歌われています。勉強したこともないポルトガル語の歌を好んで聴きはしても、覚えて歌えるようになろうなんて考えたこともなかったのですが、初めて試しに練習してみたのがこの曲です。小声で口ずさむにはちょうどよく、一週間ほどでマスターできました。この後Caetanoに限らずブラジルものを次々に覚えて行きましたが、飽きることなく長く愛唱しています。
 歌詞は未だに翻訳していないのですが、そのうち訳を付けようと思っています。




Cai a tarde tristonha e serena
もの悲しい静かな午後が暮れていく
Em macio, suave langor
そっと気持ちよいけだるさが
Despertando no meu coração
わたしの心に目覚めさせる
A saudade do primeiro amor
初恋を懐かしむ気持ちを
Um gemido se esvai lá no espaço
うめいた声が空に消えて行く
Nessa hora de lenta agonia
ゆるやかに苦しむこの時に
Quando o sino saudoso murmura
村の鐘がささやく時
Badaladas da Ave Maria
アベ・マリアへの祈りを
Sino que tange
鐘の音は
Com mágoa dorida
つらい苦しみとともに
Recordando os sonhos
夢を思い出させる
Da aurora da vida
人生の曙の頃の
Dai-me ao coração
わたしの心にくださいますよう
Paz e harmonia
平穏と調和を
Na prece da Ave Maria!
アベ・マリアに祈っている間は
No alto do campanário
鐘楼の頂にある
Uma cruz simboliza o passado
十字架は過ぎ去りし日々を表す
De um amor que já morreu
もはや果てた愛の
Deixando um coração amargurado
苦い心を置き去りにして
Lá no infinito azulado
そこ、青い無限の空に
Uma estrela formosa irradia
美しい星が輝き
A mensagem do meu passado
過ぎ去りし日々からの伝言を伝える
Quando o sino tange Ave-Maria
アベ・マリアの鐘が響く時

Paroles paroles : Zap Mama et Vincent Cassel

 Alain Delonアラン・ドロンとDalidaダリダのオリジナルもすでにこのブログに入れていますが、ザップ・ママのバージョンも一聴しただけで殿堂入りです。
 ザップ・ママがフランス語、ヴァンサン・カッセルはフランス人ですがポルトガル語です。フランス語ではアラン・ドロンの影が強すぎるからでしょう。
Zap Mama - Alrightはこちらです








引用できないスライド写真バージョンのYouTubeが以下にあります。 

Paroles Paroles
Vincent Cassel featuring Zap Mama


Paroles et paroles et paroles
言葉、言葉、言葉
é estranho, eu não sei o que acontece esta noite
不思議だ。今夜ぼくに何が起きたのか分からない
Eu te vejo como pela primeira vez
初めて会った時のように君が見える

Encore des mots toujours des mots les mêmes mots
もっと言葉を、ずっと言葉を、同じ言葉を
Eu não sei como te dizer 
どう言っていいか分からない
Rien que des mots 
言葉しかないわ
Mas vocé é como uma bela historia de amor
しかし、君は美しい愛の物語りのようだ

Des mots faciles des mots fragiles c'était trop beau
簡単な言葉、はかない言葉、なんて美しいの
Que eu não termino jamais de ler
いつまでも読むのを止めることはない
Bien trop beau
ほんとうになんて美しいの
Voce foi, é, e serà bien trop beau sempre minha ùnica verdade
君は過去も現在も未来もずっとあまりにも美しい、僕の唯一の真実
Mais, c'est fini le temps des rêves
でも、夢の時間は終わったわ
Les souvenirs se fanent aussi quand on les oublient
思い出も色あせるわ、忘れてしまう時
Vocé é como o vento que faz cantar os violinos, e espalha o perfume das rosas
君は風のようだ。ヴァイオリンを歌わせ、バラの香りを振りまく

Caramels, bonbons et chocolats
キャラメル、ボンボン、ショコラ
Por um momento não te entendo
一瞬君の声が聞こえない
Merci, pas pour moi mais
ありがとう、わたしにじゃないわね。でも
Tu peux bien les offrir à une autre
他の女に捧げていいわよ
Qui aime le vent et le parfum des roses
風とバラの香りが好きな女に
Moi les mots tendres enrobés de douceur
わたし、甘い香りに包まれた優しい言葉が
Se posent sur ma bouche
わたしの唇にのせられる
Mais jamais sur mon cœur
でも、心にじゃない

Chorus

Paroles et paroles et paroles
言葉を、言葉を、言葉を
Escuta
聞いてくれ
Paroles et paroles et paroles
言葉を、言葉を、言葉を
Eu te implore
君に請い願う
Paroles et paroles et paroles
言葉、言葉、言葉
Eu te juro
君に誓う
Paroles et paroles et paroles et paroles
言葉、言葉、言葉、言葉
Paroles et encore des paroles que tu sèmes au vent
言葉を、もっと言葉を、あなたは風に乗せてまき散らせる
E o meu destino, falar para voce, falar como da primeira vez
君のために話す、初めての時のように話すのがぼくの運命だ

Encore des mots toujours des mots les mêmes mots
もっと言葉を、ずっと言葉を、同じ言葉を

Como eu queria que vocé me entendesse
ぼくの言うことを聞いてほしいから
Rien que des mots
言葉しかないわ
Que voce me ouvisse ao menos uma
一度でいいから聞いて欲しい
Des mots magiques des mots tactiques qui sonnent faux
魔法の言葉、ウソとしか聞こえない駆け引きの言葉
Voce é meu sonho proibido
君は禁じられた夢だ
Oui tellement faux
そう、ほんとうにうわべだけね
Meu ùnico tormento e minha ùnica esperança
ぼくの唯一の苦悩、ぼくの唯一の希望
Rien ne t'arrêtes quand tu commences
あなたは話し始めると、どうやっても止めることはできない
Si tu savais comme j'ai envie d'un peu de silence
すこし黙っていて欲しいと思っているのが分からないの
Voce é para mim a ùnica mùsica que faz dançar as estrelas sobre as dunas
君は僕にとって唯一の音楽、砂丘の空に星を踊らせる
Caramels, bonbons et chocolats
キャラメル、ボンボン、ショコラ
Si vocé jà não existisse, eu te inventaria
君がもう存在しないのなら、君を創り出すまでだ
Merci pas pour moi, mais
ありがとう、私にじゃないわ。でも
Tu peux bien les offrir à une autre qui aime les étoiles sur les dunes
砂丘の空の星が好きな女に捧げればいいわ
Moi les mots tendres enrobés de douceur
わたし、甘い香りに包まれた優しい言葉が
Se posent sur ma bouche mais jamais sur mon cœur
わたしの唇にのせられる。でも、わたしの心にじゃない
Uma palavra ainda, somente uma palavra 
もう一言、ただ一言だけ
Paroles et paroles et paroles
言葉、言葉、言葉
Escuta
聞いてくれ
Paroles et paroles et paroles
言葉、言葉、言葉
Eu te suplico
お願いだ
Paroles et paroles et paroles
言葉、言葉、言葉
Te juro
君に誓う
Paroles et paroles et paroles et paroles
言葉、言葉、言葉、言葉
Paroles et encore des paroles que tu sèmes au vent
言葉、もっと言葉、風に乗せてあなたは振りまく
Paroles et paroles et paroles
言葉、言葉、言葉
Vocé é bela
君は美しい
Tu es tellement belle
君はほんとうに美しい

Insensatez : Joan Gilberto / Stan Getz & Maria Toledo

 英語で歌うイギー・ポップIggy Poppを先に選びましたが、オリジナルのポルトガル語は自分で歌い比べてみれば、歌詞の内容だけでなく、言葉の「音」、声の出し方、曲と言葉のずらせ方がどう英語のバージョンと違うか感じられて楽しめます。
 ボサノバをポルトガル語版で歌おうと思ったら、ここで選んだジョアン・ジルベルトJoão Gilbertoが練習に最適です。歌い方をコピーしてみれば、なるほど、これがボサノバの頂点なのだな納得できます。
 その下に並べたのはスタン・ゲッツStan Getzのサックスでマリア・トレードMaria Toledoがポルトガル語の歌詞の前半だけを歌うバージョンです。英語とは違い違和感が適度に感じられる気持ちのいいジャズです。YouTubeにはミケランジェロ・アントニオーニMichelangelo Antonioniの映画『夜La Notte(1961)』のクリップを編集して合わせたものが上がっており、一曲サイズのレトロな映画のように決まっています。聞き惚れるわけでもないマリア・トレードの声、歌い方にはひじょうにプレゼンスが感じられ、今見ると時代がかった「リアリスム」の映画のクリップによく合います。これに出ているジャンヌ・モローとモニカ・ヴィッティのイメージに釣り合うのでしょう。滑らかな声のアストラッド・ジルベルトが歌っていれば、だいぶ感じが違う、というよりアントニオーニの映像には合いません。
 




Insensatez(バカだった)

A insensatez que você fez
バカなことをお前はした
Coração mais sem cuidado
だれよりも気が利かない心よ
Fez chorar de dor
苦しめ泣かせた
O seu amor
お前の恋人を
Um amor tão delicado
とても傷つきやすい恋人を
Ah, porque você foi fraco assim
ああ、どうしてお前はあのように切れやすく
Assim tão desalmado
あのようにひどく冷淡だったのか
Ah, meu coração que nunca amou
ああ、愛することを知らなかった私の心よ
Não merece ser amado
お前は愛されるだけの価値がない

Vai meu coração ouve a razão
私の心よ、理性に耳を傾けるのだ
Usa só sinceridade
ただ誠意を示すのだ
Quem semeia vento, diz a razão
理性は言う。風の種を蒔いた者が
Colhe sempre tempestade
いつも嵐をおさめことになると
Vai, meu coração pede perdão
さあ、私の心よ、許しを求めるのだ
Perdão apaixonado
心を込めて許しを
Vai porque quem não pede perdão
さあ。許しを求めない者は
Não é nunca perdoado
決して許されないのだから

O poeta e o cobertor : Antonio Carlos e Jocafi

 何年も前から(5年以上)YouTubeに出るのを待ちわびていた曲です。やっと上がりました。
 ポルトガル語の発音が大昔の西洋言語はこんな感じか?中世のヨーロッパの歌謡?と感じさせる素朴な味わいの曲で、出会って以来、アルバムのこの曲のみ愛聴しています。JobimではないほうのAntonio Carlosと言われることもあるようですが、マリア・クレウーサMaria Creuzaと結婚、離婚しており、マリア・クレウーサが震える繊細な声で歌うヴァージョンもなかなかの聞き物で、彼女のファンという方がそちらをネットで紹介していました。
 二つをよく聞き比べていますが、中世のトロヴァドール/トゥルヴァドゥールに関心があったせいか、こちらに寄ってしまいました。男性の声のほうが練習して覚えるにはよかったからでもあります。
 曲を聞いて気に入れば普通は何語の歌詞でもまず原詞を入手し、その発音をカタカナで書き留めて繰り返し口に馴染ませるのですが、今回は原詞がないので、カタカナで書き取りました。日本語訳詞は内容が歪んでいることが多いので、できるだけ正確に理解し、自分で翻訳することにしているのですが、この曲は日本語訳から原詞の内容を想像するしかありません。
 曲名は『詩人と毛布』と直訳されたものしか見ませんが、「毛布」はだれでもこれだけで何だこれはと疑問を覚えるでしょう。日本語の訳詞を読めば「庇護者/庇ってくれる人」を意味する隠喩で、「乙女/お姫様」を指すようですが、原語にある「覆う/包む」のような意味がまったくない「毛布」では日本人にとってはこれ以上ない違和感があります。

1曲だけのムービーは上がっておらず、これはアルバム全曲で、この曲は11:16から始まります。

*ブラジル人に歌詞を書き取ってもらいました。おかげでネットでひろった日本語訳をかなり修正できました。



O poeta e o cobertor詩人と庇護者

Toda a aflição de um poeta,
一人の詩人の悲しみのすべて
que dorme desperta, 
かれは眠り、目を覚ます
negando ser um pecador
罪など犯していないと言いながら
Ar de uma donzela que desencantou
魔法が解けた乙女のように
drama do poeta e o cobertor
詩人と庇護者のドラマ

um carroceu de desejos
欲望のメリーゴーランド
vidrava sem medo
怖くはないがふるえていた
nos braços do libertardor
解放者の腕にだかれて
Uma cerimonia dos seus ancestrais,
彼らの祖先たちの儀式
ela em triunfo despertou
それは誇らしく蘇った

Reis, bispos, peões e guardiões desta princesa, 
王と僧正、兵士とこの王女の護衛たち
que lembrado forte,
彼らは強く求め
clamava a morte do trovador,
トロバドールに死刑をと叫んだ

Reis, cordas, prisões, decepções, de parte a parte,
王、ロープ、牢獄、失望、右からも左からも
nem se amedrontou, 
彼はおそれていなかった
valeu a pena, foi por amor, 
憐れむに値する。愛のためだったのだから

O Rio Para Trás - Celso Fonseca

 セルソ・フォンセカCelso Foncecaは他に次の曲を入れています。ヒットしたSlow Motion Bossa Novaはまったく聴きません。




O Rio para trás(リオを後に)

A nuvem deixa o morro aparecer
雲が動き丘が見えてくる
Mudando a luz bem no final do dia
一日の終わりに光を変化させながら
Do avião o mar muda de cor
海が飛行機の色を変える
Ao refletir a imagem da baía
湾のイメージを映している

Prá onde vou, vou sem voce
君はどこへ行くのか。ぼくは君を連れずに行く
E isso deixa a frágil sensação
そして、それが儚い感情を残す
De flutuar no espaço sideral
宇宙空間を漂っているようだ
E me perder no azul sem direção
方向のない青空に迷う

Deixo o Rio para trás
リオを後にする
Quando acende o Arpoador
アルポアドールビーチに灯りがともると
Só me resta confirmar
ただ確信しかない
Que a beleza é triste sem amor
愛をなくすと美しいものも悲しくなると

Ela vai pro mar - Celso Fonseca

 セルソ・フォンセカCelso Foncecaは他に次の曲を入れています。ヒットしたSlow Motion Bossa Novaはまったく聴きません。





Ela vai pro mar(彼女は海へ行く)

Todo domingo ela vai pro mar
毎週日曜日になると、彼女は海へ行く
Leva um segredo e um maiô lilás
秘密と紫の水着を持って
De manhã cedo ela vai pro mar
朝早く彼女は海へ行く
Leva a certeza que tanto faz
いろいろしようと心に誓う

Leva um sorriso em desalinho
戸惑いながら微笑む
Tem o destino que o amor levar
愛が導く運命だ
Leva meus olhos pelo caminho
通りでぼくの目を引き付ける
Todo domingo ela vai pro mar
毎週日曜日になると、彼女は海へ行く
Cega meus olhos e vai pro mar
ぼくの目を釘付けにし、海へ向かう
Mar de turquesa e maiô lilás
トルコブルーの海と紫の水着
Se for bem cedo e o amor chegar
早く行けば、愛はやって来る
Tenha certeza que tanto faz
いろいろしようと心に誓って

Leva um sorriso em desalinho
戸惑いながら微笑む
Tem o destino que o amor levar
愛が導く運命だ
Leva meus olhos pelo caminho
通りでぼくの目を引き付ける
Todo domingo ela vai pro mar
毎週日曜日になると、彼女は海へ行く

Que Não se Vê (Come Tu Mi Vuoi) : Caetano Veloso

 これもライブ・アルバムO Omaggio a Federico E Giulietta (2001)』の曲です。このコンサートの時、カエターノはのどを痛めていたそうで、その体調のせいでしょうか、小さく繊細な声でゆっくりと囁くように歌います。やはりすぐ覚えて何気なく口ずさみやすい曲です。ポルトガル語の練習にはピッタリです。





Que Não Se Vê
(何も見えなくなる)

Uma intensa luz
強い光
que nao se vê
何も見えなくなる
passa pela voz
声を通して来たり
ao se calar
静かになる

É a vez de uma estrela
そして星の番になる
guarda o nome dela
その名を守る
nosso coraçao é o seu lugar
我々の心がその場所

Somos sempre sós
私たちはいつもひとりぼっち
e ainda assim
こんなふうにまだ
ela brilha em nós
私たちの中で輝く
em ti, em mim
あなたの中に、私の中に
nem bruta nem bela
生まれたままの状態でもなく、美しくもなく
o silêncio é tê-la
静けさがそうするのだ
a voz dessa luz, sem fim, sem fim
光の声、止むことなく、止むことなく

Come tu mi vuoi. Saró, Saró
あなたが私に望むように、私はしよう、しようとも
Quello che tu vuoi. Faró, faró
あなたが望むことを、私はしよう、しようとも
Non ti lascieró mai
決してあなたを放さない
Ma non ti ameró mai
でもあなたを決して愛さない
questo tu lo sai, sí lo sai
知っているだろう、そうだと知っているだろう

Uma intensa luz que nao se vê
何も見えなくなる強い光が
passa pela voz ao se calar
声を通して来たり、静かになる

Coimbra : Caetano Veloso

 映画監督フェデリコ・フェリーニとその妻で女優のジュリエッタ・マシーナを追悼するコンサートのライブ・アルバムO Omaggio a Federico E Giulietta (2001)』はもっとも好きなアルバムで、全曲歌えることを目指して歌詞を研究し、それが、選んだ曲はすべて原語の歌詞と日本語訳を付けることを基本方針としたこのブログを解説するきっかけとなっています。
 短い曲ですが、印象的な長音がギターの弦の古風な響きのように繰り返し、記憶に残りやすく、意味が分からないまますぐ覚えてしまいました。今でもよく口ずさむ曲です。



これが見られない場合はこちらでどうぞ→YouTube: Coimbra

Coimbra
(コインブラ)

Coimbra do Choupal
ショルパルのコインブラは
Ainda és capital
今でも
Do amor em Portugal
ポルトガルにある愛の都
ainda
今でも
Coimbra onde uma vez
コインブラはかつて
Com lágrimas se fez
涙で造られた
A história dessa Inês tao linda
たいへん美しいイネスの物語
Coimbra das cançoes tao meigas
ほんとうに甘い歌のコインブラ
Que nos poe
わたしたちの
Os nossos coraçoes a nu
心を裸にしてくれる
Coimbra dos doutores
コインブラは医者
Para nós os teus cantores
わたしたちにお前の歌を歌わせてほしい
A fonte dos amores és tu
お前は愛の泉

Coimbra é uma liçao
コインブラはレッスン
De sonho e tradiçao
夢と伝統の
O lent é uma cançao
歌はレント
E a lua a faculdade
そして大学は月
O livro é uma mulher
女性は本
Só passa quem souber
知った者だけが卒業する
E aprende-se a dizer saudade
そしてお前はサウダーヂについて話せるようになった

Valsa Brasileira : Leila Pinheiro / Chico Buarque

Edu Lobo Songbook (1995)

 レイラ・ピニェイロは先にValsinha小ワルツを上げています。これら二つのワルツは何度繰り返しても飽きません。こちらの歌詞は翻訳が一部あやしいのですが、とりあえず出しておきましょう。
 このYouTubeは彼女のSongbookですが、終わりの方、31:35にこの曲があります。そしてその次にValsinha小ワルツが。



 シコ・ブアルキChico Buarqueのものは久しぶりに聴きました。これはこれでいいのですが、・・・



Valsa Brasileira(ブラジル風ワルツ)

Vivia a te buscar
あなたを求めて生きた
Porque pensando em ti
あなたのことを考えながら
Corria contra o tempo
時を遡って走ったのだから
Eu descartava os dias
Em que não te vi
あなたを見ない日々は捨てた
Como de um filme
A ação que não valeu
話の面白くない映画のように
Rodava as horas pra trás
時間を後からさかのぼるのだ
Roubava um pouquinho
すこしずるい手を使い
E ajeitava o meu caminho
わたしのコースを変えるのだ
Pra encostar no teu
あなたに近づくために

Subia na montanha
山に登った
Não como anda um corpo
体を使ってではなく
Mas um sentimento

気持ちで歩くように
Eu surpreendia o sol
わたしは太陽を驚かせた
Antes do sol raiar
太陽が昇る前に
Saltava as noites
Sem me refazer
ためらうことなく

夜を飛び越える
 E pela porta de trás
Da casa vazia
そしてガランとした家の裏口から
Eu ingressaria
わたしは入っていくだろう
E te veria
Confusa por me ver
そしてわたしを見て驚くあなたを見る
Chegando assim
Mil dias antes de te conhecer
このようにあなたのことを知る千日も前に来たのだから

Fotografia : Marília Gabriela

 ブラジルのマリリア・ガブリエラMarília Gabrielaは歌手ではなくジャーナリストですが、じつに味わいのある声で歌います。この1曲しか聴きませんが・・・




Eu, você, nós dois
わたし、あなた、わたし達二人
Aqui neste terraço à beira-mar
ここ海辺のテラスに
O sol já vai caindo e o seu olhar
太陽はもう沈んでいき、あなたの目は
Parece acompanhar a cor do mar
海の色を追いかけているよう
Você tem que ir embora
あなたは去る用意ができている
A tarde cai
夜が深まる
Em cores se desfaz,
色となって消えていく
Escureceu
暗くなった
O sol caiu no mar
太陽が海に沈む
E aquela luz
そしてあの光が
Lá em baixo se acendeu...
空から遠くに降った
Você e eu
あなたとわたし

Eu, você, nós dois
わたし、あなた、わたし達二人
Sozinhos neste bar à meia-luz
灯りが半分点されたバーで二人きり
E uma grande lua saiu do mar
そして大きな月が海から出る
Parece que este bar já vai fechar
このバーはもうすぐ閉まるみたい
E há sempre uma canção
そしていつも歌がある
Para contar
それは歌う
Aquela velha história
あの古い物語を
De um desejo
熱い思いから生まれた
Que todas as canções
すべての歌は
Têm pra contar
物語る
E veio aquele beijo
そしてやって来たあの口づけが
Aquele beijo
あの口づけ
Aquele beijo
あの口づけ