Erau zarzarii-nfloriti : Romica Puceanu



 この二枚組の世界のジプシー音楽コレクションには一人の歌手から一曲ずつ32曲選ばれていますが、Disk1-6 のこの曲に来るとこれだけ何度でも繰り返して聴きたくなります。ロマ音楽を一つのジャンルとして楽しむことは前からありましたが、この Romica の声、歌い方は誰のものとも比べられません。他の曲も聴きたくて探し回り、何とか20曲ほど聴くことができました。1996年、交通事故で不慮の死を遂げましたが、「生きていればルーマニアの Cesaria Evora になっただろう」と言われるだけあって、満足度偏差値は非常に高いです。しかし、その中でもこの曲は抜きんでていて、聴くたびに吸い込まれます。歌詞はルーマニア語なのでしょうが、手元にありません。曲名の英訳だけです。「アプリコットの花が咲いていたときに」何があったのでしょうね。想像しましょう。
 Romica Puceanu の歌唱を「文化遺産」のようなものとして紹介しているサイトがアメリカにあります。そこにはこの曲も含め、かなりの数がアップされており、試聴・ダウンロードもできます。その中からこの曲だけ下の写真を付けた mp3 ファイルで聴けるようにしておきます。自由にコピーできると言うと「違法」ではと思われるでしょうが、財産を相続するような親族もおらず、これまでに出されたレコードは版権に関わる法的な手続きもされていないからのようです。「ジプシー」です。これこそ純粋に知的財産と言え、より多くの人に鑑賞されることを Romica も望んでいたでしょう。
 YouTubeにはまだこの曲はアップされていないので別の映像を紹介しますが、最近珍しい映像がぞくぞくとアップされてきているようなので、そのうち視聴できるかもしれません。
・・・という状況が長かったのですが、いつの間にかYouTubeに出ていました。
歌詞もルーマニア人が英語に翻訳してくれたのでやっと意味がわかりました。






Erau zarzarii-nfloriti
(アンズの花が咲いていた)

Of, of
ああ、ああ
Erau zarzarii-nfloriti
アンズの花が咲いていた
Cand eram indragostiti
わたしたちが愛し合っていた時
Of, of
ああ、ああ
Zarzarii s-au scuturat
アンズの花は散り
Si-amandoi nu ne-am luat
そして、わたしたちは離ればなれになった
Of, of
ああ、ああ
La la neica mere dulci
わたしの甘いリンゴを持っていって、愛しい人
Of, of
ああ、ああ
Unde-oi sta sa le mananci
それを食べるところで
Sa-ti aduci neicuta aminte
思い出して、愛しい人
De-ale noastre dulci cuvinte
わたしたちの甘い言葉を
Ma sarutai printer flori
あなたは花に囲まれたわたしにキスしていた
Si-mi jurai c-ai sa te-nsori
そして結婚すると誓った
Cand s-or coace prunile
プラムの実が熟したときに
Si-om culege viile
そして、わたしたちはブドウを摘む
Of, of
ああ、ああ
Prunele s-au scuturat
プラムの実は白くなっている
Of, of
ああ、ああ
Si tu, neica, m-ai uitat, mai
そして、あなたはわたしのことを忘れてしまった

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